再発時の新しい治療法について
単純疱疹ウィルス感染は日本人では幼少期に親からうつって持続的に持っている人が多いです。
口唇ヘルペスが時々疲れると出てくるかたもいらっしゃるでしょう。
性器ヘルペスはは神経節で眠っていたウィルスが目覚めて性器にできることもありますが。ヘルペスの病変(水泡、潰瘍)がある人が性交を持つと相手に初感染としてうつしてしまうこともあります。
初感染のときは性器の広い範囲に広がり、かなりの痛みと発熱を起こしますが再発するときは病変も小さく痛みは強いけどあまりひどくはなりません。
ただ、厄介なのは、このウィルスは神経節に住み続けて、月経とか性交とか疲れた時とか風邪引いた時とか目覚めて症状を起こすことが多いのです。 再発すると痛いので、日常生活に制限が出てくるし、再発でも消えるのに1週間くらいかかりますから、その間は性交できないので妊娠希望の方には大切な排卵日を逃してしまうことにもなります。
通常再発時は1日2回5日間の内服治療で少し早めに治していくことになります。
年間6回再発するような場合には再発抑制法といって毎日1錠のくすりを飲み続ける方法があります。
しかし、年3〜4回程度の再発で、ご自身の状態がしっかりと確認できる方。(水泡、潰瘍ができる前にむずかゆくなるとか、ちょっと違和感があるとか)何度か再発を経験して再発初期の感覚がつかめている患者様には前もってお薬を渡しておいてすぐに飲んでいただくと再発症状が軽く短期間ですむ。という治療法が始まりました。
方法は再発!と感じた6時間以内に4錠のお薬をのみ、その12時間後に再度4錠内服します。
前もってお薬4錠×2回分を処方してもらっておき、どこに行くときにも携帯し、おかしい!!と思ったときに飲むのです。2回飲み終わったら病院に行って診察を受け、また、次の再発時のために薬をもらっておきましょう。
これをPIT(Patient Initiated Therapy)と言います。
再発?と、わかってもすぐに病院にいけない。 なるべく、早く治したい。
そんな患者様にぴったりの治療法です。
年6回以上とか再発するかたは毎日のむ再発抑制法で、そして再発回数が少なくなったらPIT療法へ移行しましょう。
PIT療法は口唇ヘルペスの患者様も使うことができます。